こんにちは。ハジイチです。
スムースエルボとマイターベンドの使い分けについてまとめまてみました。
エルボについて簡単な説明
- 「流れ方向を変える」のに使用される管接手。最もよく使われるのは90度ロングエルボ。
- 90度ショートエルボは小さい曲率半径で曲がれので、スペースが狭いところに使われます。
- 90度以外に45度、180度(Uベンド)があります。
- 配管口径の3~5倍の曲げ半径でゆるやかに曲げたい場合は、高周波誘導加熱による熱間曲げやベンダーによる冷間曲げでつくられるベンドがあります。
- マイターベンドは管を斜めにの短管に切り出し、それらを連続して3~5片ほど溶接して作ります。
プロセスプラントについて
- 「プロセス」:有機化学製品を工業的に製造する方法、装置のこと。
- 「プラント」:一般に石油精製、石油化学、鉄鋼、セメント、紙パルプ、食品、製薬などいわゆるプロセス工業を指し、さらには火力、原子力などの電力プラントを含めることもあります。
化学プラントの配管について
化学プラントの配管にはプロセス配管とユーティリティー配管の2つに分類されます。
- 「プロセス配管」:原料を分離、精製して製品、副産物、廃棄物として取り出すために原料や精製物を装置から装置へ送る配管のこと。
- 「ユーティリティー配管」:プロセス機器、配管の機能をサポートするために必要な水、空気、燃料、窒素などを送る配管のこと。
スムースエルボとマイターベンドの使い分け
プロセスプラントではスムースエルボが製作可能な場合はこれを用い、製作が不可能な場合に代替部品としてマイターベンドを使用します。
スムースエルボの製作可能な最大呼び径は、おおよそ300A~500Aですが材質と肉厚によって異なります。
また、メーカーによっても異なるため、発注の際にメーカーと協議が必要となります。
マイターベンドはASME B31.3(Process Pipng Code)において寸法・耐圧強度・溶接試験などの規定があります。
注意昭和63年4月に制定された「神奈川県高圧ガス配管耐震性判定指針」ではマイターベンドは配管部分のなかで、もっとも耐震強度の低いものと評価されているので、高圧ガス製造設備の高圧ガス配管には使わない方がいいと言えます。