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フランジやバルブの材質を設計者が選定しても良いのか?

こんにちは。ハジイチです。

配管付属品であるフランジやバルブの材質についてまとめてみました。

 

設計者が自由に選定できるのか?

フランジとバルブの材質は、規格で規定されたものを使用する事になっており、

設計者が規格外の材質を自由に選定することはできません。

JIS(日本工業規格),JPI(日本石油学会規格)ともにフランジおよびバルブ用材質として

鍛造材圧延材(板材)および鋳造材に大別し、それぞれについて炭素鋼、低合金鋼およびステンレス鋼を規定しています。

鍛造材、圧延材(板材)および鋳造材とは

以下の表にまとめると

鍛造材

(たんぞうざい)

元となる金属製の材料をハンマーなどで何度もたたき、製品の形に近づける方法。この方法では叩けば叩くほど金属の結晶が整うため、強い製品ができるという特徴があります。また、ハンマーではなく、型を使って圧縮し、製品を製造するという方法もあり、この場合も短時間での大量生産が可能
圧延材

(あつえんざい)

金属の塊を、ローラーの間を通して圧力で延ばし、板・棒などの形にすること。
鋳造材

(ちゅうぞうざい)

熱することでドロドロの状態に溶けた高い温度の金属を予め製造しておいた金型に流し込み、製品を製造する方法。溶かした金属は冷やすことですぐに固まり、金型通りの製品を短時間で製造できるという特徴
ハジイチ
JPI規格では、上記の材質種別のほかに、ニッケル/ニッケル合金鋼を規定しています。

 

フランジの場合

フランジの種類に応じて使用できる材質を制限しています。

たとえば、圧延材はブライドフランジに限定し、鋳造材はバルブや機器と一体で製作するフランジに限定しています。

したがって圧延材からの機械加工などによるブラインドフランジや、単体の鋳造フランジの製作で

それ以外のフランジの製作を認めていません。

鋳造材からはいずれのフランジを製作しても良いことになっています。

 

バルブの場合

規格の規定によって材質の制限を受けるのは圧力保持部材である弁箱(ボディー)と弁ふたです。

 

まとめ

フランジとバルブの材質は、P-Tレイティングと密接な関連があります。

JIS規格とJPI規格では、類似の強度特性を有する材質を一つの材料グループにまとめています。

具体例としてフランジ炭素鋼および低合金鋼についてJPI-7S-15から引用されています。

圧力-温度基準(P-Tレイティング)とはなんですか?

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