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配管バルブの種類と構造・使用目的に応じての使い分けをまとめてみました

こんにちは。ハジイチです。

実際に使用されている配管のバルブがどれだけの種類があり、特徴・特性でどのように使用されているのでしょうか。

今回は、配管バルブの種類と使用目的に応じての使い分けをまとめてみました。

使用目的からバルブを大別すると、

  • 仕切り弁
  • 流量制御弁
  • 逆止弁
  • 安全弁・逃がし弁

がありますが、ここでは最初の3つの弁について説明します。

 

配管バルブの種類・仕切り弁

仕切り弁は、流体を流すか止めるかのいずれかで、操作は自動または手動で行われます。

流体を流す場合は、全開の状態で使用し、半開では使用しません。

仕切り弁として用いられるのは、主に文字どおりの仕切り弁(ゲートバルブ)、ボールバルブ、バタフライバルブです。

仕切り弁(ゲートバルブ)

ゲートバルブ

ゲートバルブは代表的なオンオフバルブで、流体を完全に遮断する全閉か全開のいずれかで用いられ、流体の種類、温度、圧力を問わず汎用的に用いられます。

大きな呼び径まで製作可能ですが、構造上 15A以下の小さな呼び径は製作が困難です。

ゲートバルブには、弁体の構造によりシングルディスク、ダブルディスクおよびフレキシブルディスクの形式があります。

ゲートバルブは、ハンドルを回転させることによってくさび状の弁体を上下させ、流路の開閉を行います。

ゲートバルブで流量調節を行う例を見かけますが、途中まで開けた状態(半開)で使い続けると、弁体のシート部分を傷めます

このため、試験時のように短時間で例外的な場合を除き、半開状態での使用は避けなければなりません。

大きな呼び径の自動型ゲートバルブの場合、急閉止にともなうウォーターハンマーを防ぐため、締め切り直前で一旦弁体の動きを止めるか締め切り速度を落とすような制御が必要な場合があります。

ゲートバルブの長所
  • 全開時に圧力損失が小さい。
  • 大きな呼び径のものが製作可能。
  • 操作トルクが小さい。
ゲートバルブの短所
  • 構造上開閉のストロークが大きく急速開閉ができない(手動の場合)。
  • ひんぱんな開閉操作には適さない(ひんぱんな開閉操作を行うと弁座を磨耗させる恐れがあります)。

ボールバルブ

ボールバルブ

ボールバルブは、弁体がボール状の球形で、球形の中心に貫通孔あり、この部分が流路となります。

ボールバルブは、球形の弁体を90°回転させることにより、流路の開閉が行われます。

このバルブは、主に仕切り弁として使用されますが、流量制御の目的でも使用されます。

弁座(シート)にはゴム、ナイロン、フッ素樹脂などの軟質シール材が用いられますが、メタルシートのものも製作されています。

ボールバルブの長所
  • 全開時の圧力損失が小さい。
  • 開閉のトルクが小さい。
  • 90° の回転で流路の遮断と開放ができるので急開閉が可能、かつ開度もわかりやすい。
  • 構造上コンパクトにでき、特に呼び径が大きいほど小型化の効果が大きい。
ボールバルブの短所
  • 軟質シールの場合はシール材の制約から高温で使用不可能。
  • 弁体のボールの加工に高精度の技術が必要。
  • 軟質シールの場合はシール部分が傷つきやすい。

バタフライバルブ

バタフライバルブ

バタフライバルブは、円盤状の弁体(ディスク)と弁棒が一体となり、弁棒を回転させることにより円盤状の弁体が回転して流路の遮断と開放を行います。

シートには、ボールバルブと同様に軟質系のシール材が用いられ、流量調節の目的でも使用されることがあります。

バタフライバルブの長所
  • 全開時の圧力損失が小さい。
  • 90°の回転で流路の遮断または全開ができるので急開閉が可能、かつ開度もわかりやすい。
  • 薄型のコンパクトな構造で、軽量化が可能。
  • 特にゲートバルブとくらべると、大きな呼び径ほどこの点が顕著で、経済性に優れている。
バタフライバルブの短所
  • シートのシール材の制約から高い温度で使用できない。
  • シートのシール部分が傷つきやすい。
  • 高圧流体には適さない。

 

配管バルブの種類・流量制御弁(コントロールバルブ)

流量制御弁は、主に流量を調節することを目的とするバルブで、代表的なものにコントロールバルブがありますが、計装制御用のコントロールバルブは、通常配管設計では取り扱いません。

流量制御弁は、流量を絞ることに限らず、必要に応じて全閉にしたり全開にしたりという使い方もされます。

コントロールバルブの操作は多くの場合自動で行われます。

流量制御弁(コントロールバルブ)

グローブバルブ

代表的な流量制御弁には、グローブバルブがあります。

この他に、ボールバルプバタフライバルブ流量制御の目的で使用されることがあります。

ボールバルブとバタフライバルブは仕切り弁の項で述べたので、ここではグローブバルブについて述べます。

計装制御で用いられるコントロールバルブは、通常配管では取り扱わないため省きます。

グローブバルブの外観は、ゲートバルブやバタフライバルブに比べると丸みを帯びており、これが名称の由来となっています。

グローブバルブの弁体は、水道栓のこまのような形状をしており、ハンドルを回転させることによって弁体を上下させ、弁体と弁座の間に生じる隙間が流路となります。

水道の蛇口構造

グローブバルブは代表的な流量制御バルブで、汎用的に用いられます。

コントロールバルブのバイパスにグローブバルブが用いられるのはこのたです。

しかし、手動操作によってグローブバルブで流量制御を行うのは実際には大変難しいことです。

水道の蛇口の例でわかるように、バルブの開度と流量は正比例するわけではなく、少し開いた状態でかなり大量の流体が流れます。

しかも配管に取り付けられた状態では、外部から直接流量の状態を目視で確認することができません。

グローブバルブの長所
  • 弁体を半開状態で使用できる(流量制御が可能)。
  • ひんぱんな開閉操作が可能。
グローブバルブの短所
  • 全開状態でも圧力損失が大きい(弁箱の中で流体が複雑に流れ方向を変えるため)。
  • 大きな操作トルクが必要で、大きな呼び径のバルブには適さない(おおむね300 A が限界)。

 

配管バルブの種類・逆止弁(チェッキバルブ)

逆止弁はチェッキバルブとも呼ばれ、文字どおり流体の逆流を防ぐ弁で、人が操作することはありません。

リフト逆止弁

リフト逆止弁

弁体の周囲に設置されたガイドに沿って弁体が上下にスライドし、流路を開閉します。

逆流が生じる時には、流体によって弁体が弁座に押し付けられ、流路を遮断します。

図では、左から右への流れは通しますが逆の流れは止められます

このタイプのチェッキバルブは、グローブバルブ同様圧力損失が大きくなります。

取り付け箇所は配管の水平部で、主として小さな呼び径のものが用いられます

スウィング逆止弁

スイング逆止弁

スウィング逆止弁は、弁体にアームが取り付けられ、その一端がピンで支持されてピンまわりにアームが回転して流路を開閉します。

図 では、左からの流れに対しては弁体が跳ね上がって流路が開きますが右からの流れに対しては弁体が弁座に押し付けられ、流路を遮断します。

このタイプのチェッキバルブは、圧力損失が小さく水平管および上向き流れの垂直管いずれにも取り付けることができますが、弁体とアーム重量が大きいので、弁体を動かすためには一定の流量または差圧が必要となります。

ボール逆止弁

ボール逆止弁

弁体が球状のもので、水平配管用と垂直配管用があります

図 は水平配管用のもので、左から右への流れの場合、弁体であるボールが押し上げられ、流路が開きます。

逆に、右からの流れに対しては、ボールが弁座に押し付けられ、流路が遮断されます。

 

配管バルブの種類のまとめ

配管バルブの種類と使用目的に応じての使い分けをまとめてみましたが、如何でしたでしょうか。

ハジイチ
参考にしていただければ幸いです。以上ハジイチでした。
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